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ゲリラ雪

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下道(かどう)会総裁が「よしなしごと」をゲリラ雪のように、書くときは大量に、書かないときは放置気味に記します

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2泊3日四国一周 13完 

かなりお疲れモードでしたが、どうにか朝7時に起きることができました。ABCの「おはよう朝日です」を見ながら支度。徳島はNHK以外は日テレ系の民放が1局あるだけで、あとは関西のTVを見ます。きのうとはうって変わって、きょうはひたすら列車に乗るだけ。まずは鳴門線制覇を目指します。


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小雨まじりの中、阿波冨田駅へ移動。前日乗った特急「剣山」の後を走ってきた普通列車で、まずは徳島駅へ行きます。徳島県内は電化路線がなく、鉄道はすべて気動車ですが、その分新しいクルマが入っています。やって来たのは1200形気動車。1995年製なので、広島ではありえない若さです(笑) 塗装とフォントがイマドキなので、なおさら新しく見えます。祝日なのに座席は一通り埋まっていました。


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おみやげを買うため、いったん改札の外へ。きのうの夜も結構にぎやかでしたが、明るいところであらためて見ると思った以上に都会。新潟や松山より駅前は拓けていると思います。ヤシの木もあったんだ。


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徳島みやげは旅に出る前から決めていました。流川の飲み屋で客がママに買ってきた「名菓なると金時」です。何にひかれたか? まずはリンク先を見てください。この箱、包装、見た目、物欲を刺激されますよね。コンパクトで大荷物の中に入れても箱が潰れないスグレモノ。職場用と自分用に3箱買いました。


意気揚々と鳴門線ホームへ行くと、奴がいました…


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キハ40!! 在来線に優しいJR四国でも鳴門線は例外のようです。徳島から1駅目の佐古を発車すると、間もなく長い長い吉野川を横断、一気に田園風景になりました。池谷で高徳線と別れ、教会前、金比羅前なんて駅を過ぎるともう終点鳴門です。徳島から35分ほど。徳島-鳴門を結ぶ下道バスがたくさん走っているのもうなづけます。祝日朝の下りなので、乗っているのは少数の地元民と、総裁ら「大きなお友達」たちでした。


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前店主は駅スタンプを押しに改札へ行き、総裁は雨が降っているのでホームで一服。見ていると「大きなお友達」の1人が改札の女性駅員に何やら話し掛けています。と、ツーショットで記念写真を撮影し始めたのです。最初は断っていたふうだったので、無理に説得したんでしょう。列車に戻ってきた前店主と2人で「ありゃあ、いけんのう」とまゆをひそめました。


高松行きの特急に乗るため今度は池谷で降りました。全国的に鉄道が敷設された明治・大正時代、徳島への交通は船が中心でした。このため高徳線より鳴門線の方が早く開業。どちらも本線のような、V字型のホームになりました。関西の方なら阪急十三駅の真ん中へんを想像されると分かりやすいと思います。


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総裁たちのほか、熟年夫婦とさっきの記念撮影男が下車しました。男は高徳線ホームに荷物を置いてウロウロ。間もなく徳島行き特急と坂出行き普通列車がやってきて…男はいなくなりました。ホームに荷物を置いたまま。前店主と「どうしたもんじゃろう」「ほっとくか」などとやり取り。結局JR四国に電話して忘れ物がある旨伝えました。不審物じゃったらいけんですしね。


30分ほど待って総裁たちが乗る特急「うずしお」がやってきました。何と2両です! ホームに行くと…あれれ?荷物がなくなっています。どうやら我々が気付かなかっただけで、ホームから立ち去っていたようです。にしても改札を通らなかったから、勝手に線路を渡ったのか? うーん。


悩みすぎたからか、うずしおに乗って座った途端に意識が飛びました。次に気付いたのは高松に着く直前。街中のトンネルに入る前でした。


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駅で立ち食いうどんを食べて、この旅最後の列車に乗ります。JR四国が誇る最新8000形がうなりを上げる特急「いしづち」です。


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宇多津で岡山から来る「しおかぜ」を併結。総裁たち「にわかセレブ」も移動します。グリーン車っていしづちにはなくて、しおかぜに付いてるんですよ。


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最新鋭車両はグリーン車も違います。ぬくもりを感じさせる木目調の枠、硬すぎずやわらかすぎないクッション。そしてどんだけリクライニングを倒してもケンカにならないシートピッチ。ダンナ、これですよ。思い切りふんぞり返ります。


…ん? 何か違和感があります。そう足下進行右側の出っ張りが邪魔なんです。体を「し」の字型に曲げないと落ち着きません。せっかくのシートなのにこれは微妙かも…。前店主も最前列だったため思うように足が伸ばせなかったらしい。総裁の場合はシートをちょっと通路よりに配置していれば防げる話。まあ格安で乗せていただいている身の上なので強くは言えませんが。


宇多津から1時間過ぎた伊予西条で行き違い待ち。思い切り伸びをして右側の窓を見ると、キハ65!? 新幹線!? 突然の光景にアタマの中で電流が走り、色んなニュースの記憶がつながりました。そう、伊予西条には08年春、四国鉄道文化館がオープンしたんですよ。家族連れや大きなお友達が楽しそうに車両周辺を歩いています。


降りるか? 猛烈な誘惑にかられます。このまま松山まで乗れば道後温泉にゆっくり浸かる時間がある。でも松山より行きにくい場所にある鉄道文化館も捨てがたい。思ったより待ち時間があるので気持ちが揺れます。やっぱり行こうかな。そう思い出したところで「間もなく発車します」のアナウンス。次回に持ち越しとなりました。


15時前に今治に止まり、四国一周が完成。帰りは松山からフェリーを使うため、このまま終点まで乗ります。高縄半島をぐるりと回って、初日に見た瀬戸内海沿いを疾走。堀江手前で曇った海に1隻のフェリーが見えました。


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呉松山フェリーです。このときはまさか半年後に廃止になるとは思いもしませんでした。乗れば良かったかなあ。






15時半前に松山へ着きました。徹底的に使い倒したJR四国ともこれでしばしの別れです。松山駅からは伊予鉄の一日乗車券を買って道後温泉本館へ。独特のルールに戸惑いながら中に入ると、夕方だというのに近所の皆さんでいっぱい。設備の整ったスーパー銭湯も良いですが、浴槽だけの、湯をゆっくり楽しむスタイルもオツなものです。


道後温泉-松山市では低床電車に乗りました。お客さんが降りるたび、ウテシがお立ち台みたいな運転席から降りるのが大変そう。広電のグリーンムーバーの方が使い勝手良さそうです。


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松山市駅からは伊予鉄高浜線です。パラパラと立ち客が出る中を20分ほど揺られて終点高浜に到着。連絡バスに乗り換えて四国最後の立ち寄り場所である松山観光港に着きました。総裁が小さいころは小汚いターミナルでしたが、今では装いを一新。ガラス張りのロビーではちょうど結婚式の最中でした。ライトアップされた港をのぞむ挙式、絵になりますね。


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連休最終日の夜、インカレの水泳大会から帰る大学生が山盛り乗ったこともあり、カーペット席は大混雑。それでも無理矢理体をねじ込ませて爆睡しました。起きたのは音戸の瀬戸直前。21時すぎ、3日ぶりに広島に帰りました。


1日1日を濃厚に、四国の自然を食を乗り物を味わい尽くした旅でした。今回の旅に誘ってくださり、プランを組んでくださった芸備書房前店主に感謝します。もう一度行きたい場所がたくさんできた3日間でした。お疲れさまでした。
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2泊3日四国一周 12 

下りになって気付きました。何か傾斜きつくないか?


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カブトムシ君の座席はちょっと高めの位置。加えて水平を保つため、前のめりだったイスがぐいと後ろに傾いたため、余計に傾斜がきつく見えるようになったんです。もしかして総裁が重すぎて急に滑降し始めたらどうしよう。いや、信頼しとるけどねぇ…。登りより下りに神経を使う。本物の山登りみたいです(笑) カブトムシ君は総裁の心配をよそに、ゆっくりゆっくり坂を下っていきます。


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ロープウェーやリフトと違ってかなり低いところを進むので、FF2の雪上船(分かる人いるかなあ)みたいに、銀世界をスーッと航海しているような錯覚に陥ります。静かな山に響くのはカブトムシ君のモーター音だけ。地形に逆らうように線路を敷いているため、ところどころ高架気味になっています。見た目細いけど、意外に丈夫なよう。と、下を見ていたら…


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動物の足跡です! あるBLOGによるとこの山では運がよいとシカが見られるそう。すっかり寒い時期になりましたが、エサを求めて山を駆け回っているのでしょう。もしかしてさっきの足音の主が残したのかも。カブトムシ君は結構図体が大きいのですが、動物たちは恐れることなく、たくましく生きているようです。


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左上から上り線が見えてきて、中間駅予定地手前で合流。事実上貸し切りの森林浴はここまでです。ちょっとずつ地肌がのぞくように。そして傾斜がきつさを増してきました。登りの時「最大傾斜じゃないか?」と思ったあたりです。


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富士急ハイランドで乗った最大斜度45度のジェットコースターも下りがきつくて先の線路が見えなかったよなあ。。 あのときは怖くてずっと「それゆけカープ」を歌ってサークルの先輩に怒られました(^^; きょうはゆっくりなのでそこまで怖くないですが、手すりを持つ手に力が入ります。


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谷の反対側の山を見ると、いま自分が相当高いところにいることが分かります。山のてっぺんと同じぐらいの位置? そしてものすごく高い場所まで家が建っています。あらためて祖谷の方のたくましさを感じます。一気に下ってきたせいか、雪はすっかりなくなりました。


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このあたりから上り線のクルマとすれ違うようになりました。


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対向車はこの先が銀世界になっていることを知りません。最初にすれ違った人に「この先どうなってるんですか?」と聞かれて「雪が積もっていますよ」と答えたら驚いた様子でした。以後人が良さそうな家族連れとすれ違うたび、あいさつがてら「上は雪ですよ」なんて言いました。今考えてみればモロにネタバレ。ひどい奴です(笑)


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そうこうしているうちに段々集落が近づいてきました。右側が斜面の、スタート間もない場所まで戻ってきたのです。林道を高架でまたいで「駅舎」が見えてきました。1時間の森林散歩はここでおしまいです。カルトさ満点の乗り物は、ありのままの自然を乗っているだけで満喫できる「緑」のゆりかごでした。料金は1500円ですが、乗れば決して高くないと思います。イチオシです。


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ただ、影の部分もあります。コース1周70分を15台体制で運行するため、4分間隔まで詰めても1時間あたり30人、営業時間内(8:30-15:30or16:00)で210-226人しか乗れません。このため売上高に限界があり、10台体制だった2006年度は純利益が300万円にとどまったそうです。黒字な分マシじゃろう、という意見もあるでしょうし、台数が増えたので改善したと思われますが、厳しいことに変わりありません。


あとカブトムシ君を製造したモノレール工業が07年10月に倒産した点も気になります。いざという時の修理や詳細な点検体制は大丈夫なんかなあ? もしかして意外に賞味期限が短い? 早めの利用をオススメします。


最後に、せっかくの楽しい乗り物をより多くの人に体験していただくため、どうすりゃあエエじゃろうかを総裁と前店主が考えてみました。


1.監視モニターの画面が利用者も見られたらいいな
標高1000mあたりは植生や気候の変わり目。時季にもよりますが、てっぺん付近は麓とは別世界になっています。モノレールに乗れば紅葉や銀世界に出会えると分かれば、駅舎で躊躇している人も乗るようになるのでは、と思います。あと、てっぺん付近の気温が駅舎で分かったらさらにエエなと。夏場に涼を求めるお客さんが乗るでしょうし、冬場は防寒の準備をする目安になります。


2.動植物の色々が分かるといいな
沿線には木々の名前を記した銘板がたくさんありました。でも名前だけでどんなところに生えているのか、どんな実がなるのかまったく書いてありません。銘板に説明書きを付けても動く乗り物からは見づらい。ならば解説の紙を受け付けで配ってみてはどうでしょうか? word打ちのA4用紙で構いません。それこそ自然愛好家や登山者グループに書いてもらえれば市との連携につながります。マメシジミが貴重な生き物ということを、総裁は帰宅後ネットで知りました。カブトムシ君のスピードは決まっているので、ガイドテープを制作して貸し出すのも面白いかも。副収入にもなります。


3.グッズがあるといいな
ネットで検索すると、総裁以外にもカルトな魅力にひかれて沢山の方が訪れているようです。大体が乗り物好き。「大きなお友達」は上手くココロを刺激すればグッズを買ってくれます。チョロQはありきたりなので、カブトムシ君がレールを登っていくような、ちょっとリアルなおもちゃがあったら売れそう。地元の農業系or工業系高校とタイアップして生徒に作ってもらえればコストも安く上がります。


また訪れたい場所が1つ増えました。温泉郷で買い物をして、阿波池田駅へ戻ります。ここからは総裁がハンドルを握りました。






時間は15:30。駅レンタカーは17:30に閉まるのであんまりゆっくりしていられません。でもどうせなら行きと違うルートにしたい。駅でもらった地図とにらめっこしていたら、路線バスの車庫がある久保のちょっと西にある落合集落から、JR高徳線沿線へ出られることが判明。かなりのグネグネ道ですが、何となくショートカットできそうです。


国道439号との分岐時点から険道の臭いがプンプン。マーチ1台がやっとの道幅と、強烈なまでのカーブと登り坂が連続します。途中からところどころで道路工事をしていて舗装もガタガタ、落石ゴロゴロ。しまったかなあと思っていたら、道路に雪が積もってきました…。ノーマルタイヤのマーチはとうとう悲鳴を上げ、名誉ある撤退を余儀なくされました。


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国道へ戻る途中、谷の向こう側に温泉郷らしき建物が見えました。ということはモノレールから見えた集落はこのあたりだったのかもしれません。


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ネットで検索すると、落合-落合峠-桟敷峠-加茂のルートは景色はいいものの、結構しんどい道だったよう。途中で離脱できて運が良かったのかもしれません。


いらんところで時間をロスしてしまいました。途中で池田行きバスに道を譲ってもらいながら西祖谷へ疾走。ひと休みしようと立ち寄った道の駅で時計を見たらもう17時です。もう駅レンタカーの閉店時間には間に合いません。ごめんなさい電話をしたら総裁らが帰ってくるまで待っていただけるとのこと。ひと安心です。


遅れると知らせて気が少し大きくなりました。西祖谷の中心部からは行きと違うルートで池田へ戻ろうということになりました。こちらはガイドマップに「かずら橋-池田への近道」とあり、バスも通っている道。すいすいと走っていたら、やたらクルマが路駐している場所がありました。「小便小僧」の看板。


あ、TVで見た小便小僧!


このあたりは断崖絶壁。かつて旅人が肝試しに岩の上から小便をしたという伝承にちなんで、小便小僧が設置されているのです。真っ暗でしたが何とか確認。限界までスローシャッターを利かせて撮れました。


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こんなところだと縮み上がって上手く小便できそうにありません…。


さあ、池田へ急ぎましょう。思った以上に道幅は狭いのですが、かつて岡山で険道を走りまくった血が蘇ってきました。前店主曰く「キビキビしたハンドルさばき」でぐねぐね道をクリア。いい加減山道に飽きたころ、やっと国道に合流しました。こちらも大概な道ですが、全然走りやすい。結局18:20にクルマを返しました。駅レンタカーの方、本当にごめんなさい m(_ _)m


徳島行きの特急列車まで1時間半あったので、池田の街をぶらぶらしました。和菓子屋で純和風なプリンを買い、町屋地区に並ぶ立派なうだつに感心。意外に早く時間が経ちました。






運転から解放されたので、特急車内ではビールです!


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ロング缶かい! しみわたる麦芽の恵みと、和風プリンの美味さにノックアウト。意識が飛び、気付いたら徳島の手前でした。


徳島は県庁所在地にありがちな、駅と中心市街地が離れた街。きょうのホテルは中心市街地側で、JRだと阿波冨田駅の近くです。牟岐線は1時間後までありません。そこで駅前バス乗り場へ行ってみました。駅を出ると突然ブォーーーーーーー!と汽笛が響き渡りました。東京-新門司を結ぶフェリーが徳島に寄港することは知っていましたが、港は駅のすぐ近くなんですね。


ストリートミュージシャンが叫び、ラエリアンムーブメント(なつい!)のビラが貼ってある脇を通り抜け、乗り場に到着。路線図と止まっているバスを見ると、これに乗るとホテルへ行けそう。「行けそう」だけで乗ってしまった総裁に、前店主は「これだからバスヲタは」と言いながら、ウテシにどこで降りればいいか聞いてくれました。


かくて秋田町3丁目まで徳島市営バスを初体験。日曜夜でしたが座席は埋まり、思った以上にお客さんが乗っていました。


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特急でひと眠りしたせいでしょうか、目が冴えてきました。チェックイン後、夜の徳島を歩き、あるところで教えてもらったラーメン屋で締めました。徳島ラーメンは広島ラーメンに近い味ですが、少し塩辛め。総裁は美味かったですが、前店主的にはイマイチだったようです。



長い長い1日が終わりました。おやすみなさい。
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2泊3日四国一周 11 

ゆるやかに右へカーブして再びスギ林の中へ。木々と土の香りが出迎えてくれます。日によっては間伐の作業員がいるそうですが、祝日なので休みらしい。ちなみに作業員は早朝、このモノレールに乗って仕事場へ行くそうです。そう、通勤利用者がいるんです! 定期券とかあるんかなあ(笑)


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林を抜けると左にカーブし、今度は右側の眺望が開けました。右前の低木は斜面の下の方に生えるウリハダカエデ。カナダの国旗みたいな真っ赤な葉の季節は既に終わり、寒そうな枯れ枝をさらしていました。祖谷の里はもう冬なのです。


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ここから一気に傾斜がきつくなりました。最大斜度40度はこのへんでしょう。カブトムシ君のスピードが気持ち遅くなったように感じましたが、思った以上に力強く登っていきます。モーターに力が入り、水平を保とうとイスがかなり前のめりに。総裁も足にぐいと力を入れました。このへんで標高1050m地点通過です。


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管理側も難所ととらえているんでしょう、受け付けに動画を送るモニターカメラもちゃんとありました。吹きっさらしにあるため、コンビニの防犯カメラと違ってかなりしっかりした機材です。


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坂が少しだけ緩やかになったあたりから、陰日なた関係なく雪が見られるようになってきました。最初はほんの少しだけでしたが、見る間に銀世界に。風も一気に冷たくなってきました。気付けば回りを落葉樹が取り囲み、麓とは別世界の様相です。このあたりで標高1150m地点を過ぎました。たったの100mで随分と眺めが変わりました。気候の境目をここまで鮮やかに見たのは初めてです。


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そして左前方に建物が見えてきました。中間駅予定地の跡です。ロープウェー計画から現在のモノレールに落ち着くまでの一時期、麓からここまでの往復運転にする案があったそう。しかし、利用者に植物を踏み荒らされる恐れがあるからと登山者、自然愛好家が反対して、結局尾根へそのまま登る現在のルートに変更になりました。


その時駅も撤去すれば良かったんでしょうけど、何となく残っています。一部BLOGによると、間伐作業員の人が弁当や道具を置いていることも。高速道路の廃バス停が「管理用施設」として残っているようなもんですね。


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それにしても小さい建物。狭いベンチがちょっとあるだけで係員が常駐するスペースもなさそう。
すぐ下にカメラがあったので、きっぷを発売しない、遠隔監視の無人駅にするつもりだったのかもしれません。当初計画では高山植物園や遊歩道、展望台を設ける予定でしたが…中途半端に何か作って探偵ナイトスクープがいう「パラダイス」になるよりは、ノンストップの周遊コースにして正解だったと思います。


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間もなく上下線が別れます。ここからは単線運行。再び木陰の中をぐいぐい登っていきます。ふと左を見たら割と近い場所を下り線が通っていました。少し離れて見ると猛烈な傾斜であることが分かります。


と、ザザザと音がしました。見回すと何かの動物が逃げていくところでした。総裁の反応が遅かったため写真は撮れず。今までほとんど手が付けられていなかっただけに、自然がそのまま残っている証しです。


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傾斜が緩やかになり、左へ大きくカーブするところに「マメシジミの生息地」と看板がありました。雪で埋もれていますが、ここは池みたいです。


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マメシジミは殻の長さ2-5mm、砂粒と間違えそうな大きさの淡水二枚貝。水温の低い沢や池、特に落ち葉などがゆっくり分解されていく静かな環境に生息しています。三嶺で見つかったハイイロマメシジミ、ウエジママメシジミは特に貴重で、四国ではここにしかいません。排気ガスを出さない乗り物とはいえ「お騒がせしてすいませんのう」と思いながら先に進みます。


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標高1000mを超えた証しのブナ林を登ると目の前が明るくなってきました。どうやら標高1380m、モノレールのてっぺんに着いたようです。沿線の自然はイジらないことになっていますが、このあたりは例外で、眺めが確保できるよう間伐してありました。そしてカブトムシ君が坂を登り切り、秋の日差しに包まれました。


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美しすぎる稜線。四国山地の美、ここに極まれり。抜けていくような青空と、限界まで濃くなった緑、そして雪色とのコントラストに息をのみました。透き通った風がほほをなでます。歩いて登ったほどではありませんが、30分かけてやっと出会えただけに、ちょっと感動。胸一杯に三嶺の風を吸い込みました。


さあ、ここから一気に下ります。
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2泊3日四国一周 10 

ついに着きました、「駅舎」に! ここが目指していた「奥祖谷観光周遊モノレール」。国内では恐らく東祖谷にしかない、観光仕様のミカン畑モノレールです!!



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温泉郷の裏側は、剣山山系の一角をなす三嶺(みうね・標高1893m)。高知徳島県境の奥まった場所に位置することから開発を逃れて「四国で最も自然が残っている山」と呼ばれています。合併前の東祖谷村はその自然を観光に生かそうとロープウェーを計画しました。しかし、自然愛好家や登山者の猛反対に遭い頓挫。話し合いを重ねた末、


・騒音や排ガスが出るエンジン式ではなく、電動式の乗り物にする
・植生が荒らされないようにするため途中駅は設けず、始発駅から行って戻るノンストップ運行にする



などの条件で合意に達しました。これらに合致し、安価に建設できるのがミカン畑モノレールだったわけです。頂上付近の眺めを確保するため一部スギを伐採した以外は自然に手を加えず、車両と地上の高さを1.5m確保して野生動物が通れるようにしました。メーンの登山道から離れた場所に設けて、登山には使えないようにする徹底ぶりです。


総工費2億8000万円。ミカン畑モノレールの強みをフルに生かし、ジェットコースター並みの最大斜度40度を実現、始発駅から590m登る「登山鉄道」です。全長は4.6km。ほかに比べる相手もいないため「世界最長モノレール」をうたっています。確かに、そこまで長い路線が敷けるミカン畑はなかなかないでしょう。06年に開業しました。駅には名前がなく、「駅舎」とだけ表示しています。


1周70分。途中にトイレがないため事前に用を済ませるよう何枚も看板があります。駅には当初トイレはありませんでしたが、乗る直前に思い出す人も多いようで、07年、排泄物をバクテリアが分解するバイオトイレができました。


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ちょうど車両が出発しました。


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30男2人が乗るには勇気がいります(笑) 農業用と違って屋根も手すりもちゃんとしたイスも付いているので、70分耐えられそう。レールを見ると…


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何と、第三軌条方式! 銀座線や丸の内線と同じですよ!!! 環境保護で電柱が立てられないのでこのやり方しかなかったんでしょうね。危ないから降りちゃダメ、って言いやすいですし。


「ただいま1時間待ち」とディズニーランド並みの看板が出ているので、さっさと予約をしましょう。駅舎に入るとまずサインが目に入りました。


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地元局ではなく東京の日テレ! しかも長寿番組「遠くへ行きたい」です。よくこんなマニアックな場所を見つけたなあと感心。元バレー選手の益子直美さんはあの車両だと窮屈じゃったろうなあ。


さらに、奥祖谷観光周遊モノレールにもオフィシャルグッズがありました!


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モノレールすごろく! 地元の小学校が作ったそう。色々な鉄道グッズを見てきましたが、すごろくは初めてです(笑) コースを分かりやすくデフォルメしてあって、一般の鉄道でいう路線図みたいな感じに仕上がっていました。チョロQとかバッチとかにしないあたり、インディーズな乗り物っぽくて好きです。


窓口でお金を払うと見た目高校生ぐらいの若い女性から番号札を渡され、1時間後に来るよう言われました。カウンター奥にはコース上に設置されたモニターカメラの画像が映し出されていました。ここが輸送指令みたいです。乗り場に目をやるとスタート/ストップを指示する、モノレールの心臓部とも言えるスイッチがありました。むき出しで(^^;


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奥をのぞくとトラバーサも! 意外に本格仕様です。入庫している車両はなかったので、15台すべてが出払っているようでした。


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とりあえず時間があるので、いやしの温泉郷のレストランへ。北側の壁はガラス張りで、祖谷の雄大な自然を眺めながらごはんをいただけます。お客さんが多くてなかなか注文した物が出てこないなあと店内を見回しておでんを発見。いい感じに煮込まれてるもんだからどんどん取ってしまいました。。 コーヒーを飲んでひと段落し、駅舎に戻りました。あ、もちろんせとうちバスの悲劇を繰り返さないため、用を足しましたよ。準備万端。


ふと駅舎脇の建物を見たら雪が残っていました。祖谷は四国でも一番気温が下がる地域。もう冬が間近に迫っているだなあ…このときはそれぐらいに思っていました。待ち時間は1時間半に延びていました。


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順番が回ってきて、いよいよカブトムシ君に乗車。シートベルトを締め、おじさんに緊急用無線の使い方を聞いたら出発です。ゆっくりゆっくり駅舎を出て、秋晴れの太陽と乗車待ちの人の視線を一身に浴びます。人が歩くよりちょっと速いぐらいのスピード。電動カートに近い走行音でベルトコンベアーに載せられた気分です。ここで標高790m。


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駅舎の少し下をぐるりと回って林に入ったところで下り線と合流。左に曲がって山登りが始まりました。総裁はメタボ気味。かわいらしいボディーなので途中で止まったらどうしようと心配していましたが、さすがは技術立国日本、平地と変わらないスピードでズンズン進みます。ちょうど右側に保守車両の基地?があって、これぞミカン畑モノレール!といった感じの車両がたたずんでいました。


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林道をがっしりした高架橋でまたぎ、本格的な山道へ。ここで気付きました。何とこのカブトムシ君、レールの傾斜に沿って車体の角度を変えてくれるのです。振り子電車の上下版といったところでしょうか。高架橋の上りになると、少し前のめりになって水平面と90度になるよう調節。平地になるとまた元に戻ります。


スグレモノなんですが…振り子電車と同じで、ウィーンと動くときが微妙な乗り心地になります(^^; あと、実際の地形と座席の変化にちょっとズレが。まあご愛嬌ですね。


レールはどこまでも上に延びています。もしかしたら空までつながっているんじゃないか、なんて想像してしまいそう。初めて対向車にすれ違いました。70分も乗ってきたのに、何だか楽しそう。


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植生が少し変わったようで、左側の眺望がきくようになりました。時々木々の種類が書かれた銘板がぶら下がっています。再び対向車とすれ違い、今度の人も目を細めて満足そうな表情。登った先には何かあるのでしょうか。


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左を見るとさっきマーチで通った久保の集落が小さくなっていました。


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さらに登って標高950m標識あたりまで来ると雪が見られるように。気のせいか風が少し冷たくなったような気がしました。そしてこれは序章に過ぎませんでした。


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2泊3日四国一周 9 

阿波池田は香川・愛媛・高知3県に接する四国の中心。道路、鉄道の要衝で、市町村合併で生まれた三好市の中心です。三好市自体の面積は徳島県内最大ですが、急峻や山に囲まれているため人が住めるエリア(可住面積)は1/7程度にすぎません。狭い盆地に市街地が集中しているからでしょう、駅前広場はこぢんまりとしていて、タクシー、送迎バスや観光客がひしめいていました。


お気づきの方もいらっしゃるでしょうけど…朝9時に徳島に着いたのだから、四国の外周を回るだけならきょう中に今治まで行って旅を終わらせることができます。ただ、それではあまりに寂しい。どうせなら行ったことがない祖谷のかずら橋を訪ねたいし、もう1つ行きたい場所もある。ということで阿波池田へ1日寄り道することにしました。


前店主がワーププラザ(JR四国の駅旅行センター)へ行き、予約していたレンタカーを受け取り。ここからはなぜか香川ナンバーを付けたシルバーのマーチがパートナーです。駅前の年季が入ったアーケード商店街を抜けて、国道32号の旧道に合流。かの池田高校の脇を抜けて国道に入ります。


と、ここで思いも寄らないクルマとすれ違いました。


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今治のせとうちバス!! そう、総裁がほとばしる尿意に負けて臨時停車させてしまったあのせとうちバスです。阿波池田駅前にバス停があったので「もしや」と思っていましたが、何と、徳島県内まで乗り入れていました! ネットで調べると瀬戸内海沿いの四国中央市(旧川之江市)からはるばる山を登ってきたよう。平日2往復、休日1往復だけのレア路線。この日の総裁、相当運が良かったようです。


四国は全部合わせても広島、岡山、山口3県の面積より小さく、海沿いのイメージがあります。しかし、中央構造線上に位置する四国山地は急峻で1000~2000メートル級の山々が海岸近くまでそびえます。阿波池田~高知県南国市にかけては特に山深く、国道もJR土讃線も崖っぷちを丁寧にトレースする感じ。特に土讃線は1935年に全線開通しただけあって、構造物はどれも年季が入っています。


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また、険しい地形を逆手に取って屋島の合戦で敗れた平家の落人たちがたくさん住み着いたといわれています。その名残か、山のかなり高いところまで集落が広がっています。郵政民営化が議論されたころ、四国のある山間部では郵便配達員が社会との唯一のつながりだ、みたいな特集をニュースでやっていた覚えがあります。現地を見てあらためて山間部に暮らすことの大変さを思い知りました。


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徐々に家が減って、逆に歩道を連なる観光客が増えてきました。田中義剛が某番組で「だいぼっ○」と読み間違えた名勝の大歩危・小歩危です。吉野川の激流が削り取った岩肌群と濃い緑の山々が織りなす自然美に目を奪われます。吉野川に目をやると遊覧船にたくさんの人が乗っています。気持ちよさそうですが、混雑ぶりを見てパスしました。ほかに目的地もありますし。


JR大歩危駅で吉野川を渡り、猛烈な傾斜とヘアピンカーブで一気に標高を稼ぎます。トンネルを抜けて旧西祖谷村の中心部まで来ればかずら橋はすぐそこ。比較的安い有料駐車場にクルマを停め、祖谷川へ下りました。


かずら橋に着くと人、人、人! 橋の通行料を払う窓口に大行列ができていました。


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こんなに乗って大丈夫かいな? 待つこと10分、やっと列の先頭に。足を踏み出して気付きました。


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すき間広いし!! 人が落ちることはなさそうですが、足を踏み外したら思い切りコケそう。何よりバランスを失ったら脇から落ちてしまいそうです。よーく目を凝らすとワイヤが巻き付けてあるので橋自体が落ちることはなさそうですが、これは怖い。完全にへっぴり腰になってしまいました…。以前に来たことがあるという前店主はサッサと行ってしまいました。待ってくれぇ。


よたよた歩くこと10分弱、やっと対岸に着きました。手に力が入ったので変な汗が出ました。


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そしてそんな総裁をご褒美が待っていました。突如、坂道の上からこんなクルマがやって来たのです。


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ボンネットバス!! 祖谷では路線バス会社の四国交通のほか、ホテル、タクシー会社が所有しているとは聞いていましたが、かずら橋で出会えるとは! 満員のお客さんはちょっと重かったのか、ドドドドドとエンジンを響かせながらがたごとクルマ用の橋を渡っていきました。キュートなバックスタイルに思わず見とれました。


そのバスが渡った橋からかずら橋を見るとこんな感じ。


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先にこの風景を見なくて良かった(笑)


駐車場に戻ろうと元来た道を戻っていたら、駐車場に何やら無造作に積んでありました。


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予備のかずらです。あれだけたくさんの人が渡るのだから定期的にメンテナンスしなければならないのでしょう。林野庁ホームページによると、3-5年ごとに架け替えもするそうで、総裁たちが訪れた2カ月後の09年1月、その時期を迎えました。橋に使うかずらは年々減っているよう。08年3月には林野庁と三好市がタッグを組んでカズラの森を守る協定を結びました。


総裁が渡ったのはカズラが一番ヘタってた時期だったんですね。そりゃあへっぴり腰になりますわな(言い訳)


駐車場下でこんにゃく田楽を食べ、さらに山奥に向けて出発です。県道がかなり狭くなる区間も出てきましたが、ちゃんとバス停もあります。反対側からバスが来た日にはかなりアズりそうです。


車窓はどんどん山深くなってきました。旧東祖谷村中心部付近で国道438号に合流し、さらにぐいぐい上っていきます。集落のたび道が狭まり、家がなくなると2車線になる…の繰り返し。2車線区間は思った以上に高規格で、川までハンパない高さがあります。よくこんなところに道路をひいたなと感心するばかり。


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スタンド前、というそのものズバリのバス停を過ぎると、間もなく四国交通の終点久保。家や商店が何軒か続く一角を過ぎるといよいよ道が狭くなり、「→いやしの温泉郷」という看板が見えてきました。次の目的地はこの温泉郷です。国道を外れてうっそうとした木々に覆われた道を登って、5分ほどで駐車場に到着。何だかんだいってかずら橋から45分かかりました。


温泉郷の建物に行くと…ここにもボンネットバスがいました!


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何だかバスのストーキングをしているみたいです(笑) そして目指す場所は建物の奥にありました。
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