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ゲリラ雪

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下道(かどう)会総裁が「よしなしごと」をゲリラ雪のように、書くときは大量に、書かないときは放置気味に記します

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広島発 バスに揺られて 2nd stage 

37.田原台1丁目15:58→16:15生駒駅南口(奈良交通)79生駒駅南口 北谷公園経由
111101

(運賃は290円)

このあたりの地図をご参照ください) 田原台1丁目のバス停には先客がいた。「社長」と呼ばれるおじさんとその部下らしき人。何の社長かは分からぬが、社用車やタクシーではなくバスで帰らねばならぬ身の上なのだろう。


時間になりバスの扉が開く。アイドリングストップで空調が切れていると、すかさず「節約やな」と社長。それが聞こえたのか、ウテシが速攻でエアコンを入れた。関西は直球勝負やなぁ。


田原台はできて間もない感じの新興団地。関西学研都市の一角をなす。せせらぎや、少しシャレた広い歩道のある街区が広がり、住宅メーカーのパンフレットに出てそうな家が並ぶ。空き地もちらほらあり、広島でいえば西風新都のこころや花の季台あたりの趣。きれいに区画整理された街並みを、ワンステップバスはゆっくりと進む。


5分ほど走って田原台を抜けると「奈良県」「生駒市」と書かれた標識。そう、総裁は清滝峠が県境だと思っていたが、こんなところまで大阪府四條畷市だったのだ。四条畷のコミュニティバスがわざわざ奈良県へ行くのではなく、奈良交通のバスがわざわざ大阪府まで来ていたということ。


大阪・奈良県境を越えるバスは少ないのだが、この境は便数も多くとても敷居が低い。奈良県に入って最初にあった構造物は高市早苗の選挙ポスターだった…orz。
 

生駒市に入り、喜里が丘を下ると一気に拓けてきた。とはいっても元々山がちだった場所。山のてっぺんまで家やらマンションやらが雑然と建ち並ぶ。停留所ごとに客は増え、気付けば15人ぐらいになっただろうか。


第2阪奈をくぐり、間もなく近鉄線が見えてくる。北口に着けばすぐなのに、なぜかこのバスはガードをくぐり南口へ。狭い平地に無理して駅前広場を作ったのだろう。バス乗り場には折り返しの田原台行きを待つ人が10人以上並んでいた。帰宅ラッシュの時間に差し掛かってきたのだ。

38.生駒駅北口16:40→17:03学研北生駒駅(奈良交通)189学研北生駒駅
111102

(運賃は360円)

(地図は前回のものをご参照ください) このバスを含め、奈良交通にはあと4回乗る予定。ならば、とさっきのバスで何人か使っていたICカード「シーカ(CICA)」を買う。なぜシーカ? ほら、春日大社に…。思わずナオンとルービーでシーメしたくなる広島地下街「シャレオ」並みのセンス。いや、クルマ自体は日よけカーテンがあったりして、ちょっとハイグレードだからエエんじゃけど。


15人ほどが乗車。バスはまず、さっき田原台からやってきた道を戻っていき、俵口阪奈中央病院の先で東へ曲がる。停留所ごとに降車ボタンのオルゴール音が響き、新生駒台で一気に半数が降りた。


そんな中、客の1人がカードを何かを落とす。と、すかさず後ろにいたとんがり帽子をかぶった小学生が「落としましたよ」。とかく無機質になりがちなベッドタウンのバスに少し暖かい空気が流れた。


夕日は低くなり、がらんとした車内をオレンジ色に照らす。i-Podから流れてきた平原綾香「君といる時間の中で」が何ともよく似合う。新生駒台、岩屋口で時間調整をするも、誰も乗ってこず、気付いたら総裁1人になっていた。団地を過ぎ、田畑が残る一角にホッとするも、すぐまた4車線道路になり、区画整理された街が広がる。


トンネルでさっきの団地群を一気に突っ切った近鉄けいはんな線が見えてきて、終点に到着。鉄道なら10分とかからないところを倍の時間かけた。

39.学研北生駒駅17:06→17:25学園前駅(奈良交通)138学園前駅(学研北生駒駅)
111103

(運賃は290円)

このあたりの地図をご参照ください) 学研北生駒駅こそ空き地の中に立っていたが、ロータリーを出てすぐ既存の真弓団地・登美が丘に入る。どうもこれらの団地の一番端っこに、後から駅ができたようだ。ここから直接近鉄奈良駅へ行く便もあるが、本数が少ないうえ16時台で終わってしまう。学園前駅行きで再び近鉄奈良線沿線を目指す。


最初から5、6人が乗っていたが、真弓4丁目で中学生?が集団で乗り込むなどし、どんどん客が増えていった。立ち客も出てきた。中学生がステップでたまり扉が閉まらず、「ステップからいったん離れてください」なんてレアな自動放送まで聞けてしまった。


驚くべきは団地の広さ。どこまで行っても途切れないのだ。奈良市の登美が丘に入ってもひたすら同じような街並みが続く。途中メーンの2車線道路を右折し、西登美が丘5丁目という住宅地の奥にあるバス停も回ったが、とにかく家、家、家。以前生駒出身者と話をしたとき「奈良と言うても、完全に大阪のベットタウンですわ」と笑っていたことを思い出した。


西登美が丘2丁目あたりから一気に下り坂に。大渕橋を越え、うって変わって集合住宅が並ぶ鶴舞1、2丁目を過ぎると、学園前駅北口。何と、始終発と大渕橋以外はすべて「○丁目」が付くバス停だった。総裁も広島のベッドタウン出身だが、同じ団地でも大都市近郊となると規模からして違うのだ。

40.学園前駅18:09→18:44学園前駅(奈良交通)48JR近鉄奈良駅東坂・宝来経由
111104

(運賃は440円)

このあたりの地図をご参照ください) 学園前駅はバスセンターと呼んでもいいぐらいの広さ。乗り場には長い行列ができ、20台近いバスが出発時間を待っている。これはなかなか壮観だ。


しかしデカいだけに、奈良駅行きが出る南口へどうやって行くのか一瞬迷ってしまった。間違って2階のレストラン街に行った後、地下通路を見つけ、乗り場を発見するも間一髪、17:29発の近鉄奈良駅行きのバスはロータリーを出るところ。あーあ。


気を取り直し、高校生がたむろすバス乗り場を横目にスタバで一休み。あたりはすっかり真っ暗になった。カプチーノ1杯で40分ほど粘った後、席を立ち、乗り場へ。20人乗り、座席が一通り埋まる。


バスは今までのうっぷんを晴らすように坂を下る下る。第二阪奈をまたぐと派手なネオンのロードサイド店が姿を表す。もっとも、広い道もつかの間で、間もなく住宅地の狭い2車線道路に。乗客はどんどん降りていき、東坂で残り4、5人になった。


ここで、狭い道へ左折するため反対車線にはみ出したバスの左脇に、オバちゃんクルマが入り込み一触即発の事態になったが、それは序章にすぎなかった。


東坂を曲がると道路は一気に狭まり、バス1台がやっと通れる幅に。真っ暗でよく見えないが、民家の塀がかなり近くまで迫っているのが分かる。1、2回バスがバックして対向車に道を譲った後、よく見るとウテシが無線でやり取りしている。と、対向車がしばらく来ないことが分かったからか、一気にスピードを上げたのだ。外車のCMではないが、「駆け抜ける」とはこの走りのためにある言葉。たくみなハンドルさばきで突っ走る。


途中の路地から自転車とか出たら多分アウトだな、と思いつつ、尻が痛いのを忘れ、眠気は飛び、脳内アドレナリンがほとばしる。たまたま乗ったのだが、何ともエキサイティングな路線。奈良県に入って新しい街並みばかり通ってきたが、やっと古都の本領発揮である。


県立奈良病院前でいったん止まり、また無線。尼ヶ辻駅を過ぎてちょうど2車線になったところで、あざやかにすれ違う。ドンピシャのタイミング。プロの仕事である。前の方に座っていた老夫婦も「この道、ごっつ狭いなあ」と思わぬ酷道体験に驚きを隠せないよう。


興奮さめやらぬ中、奈良市中心部に入ってJR奈良駅へ。そして「××大路」なんて言葉が似合いそうな広い道に合流すると、もう近鉄奈良駅だった。


補足 後日、この路線が「やまてつほーむぺーじ(別館)」の「狭隘道路バス写真集・バスがやって来た♪」で紹介されいていることを知りました。明るい写真だと激しさがより伝わってきますね…(^^;

111105 総裁は中学の修学旅行で奈良、京都へ行った。奈良交通の貸し切りバスを使い、奈良市内では路線バスにも乗った。


そのとき、広島と同じ感覚で後ろのドアから乗ったら、「兄ちゃん、後ろからはアカンで!」とどやされた(言葉だけ見ると何だかヒワイ)。奈良市内中心部は均一運賃?で前乗り、先払いだったのだ。

そのときの記憶があったので、田原台1丁目では迷うことなく前から乗った。「いくらですか」とたずねると「290円」と返る。えらい高い均一運賃じゃなと思い、念のため「駅までですけど」と念を押すと「ですから290円」。何だか変な気分で席に座る。見ただけで駅へ行く客と分かるんか?


後で知ったが、生駒・学園前地区では駅へ行くバスはすべて前乗りで、乗るとき、何も言わなければ駅までの運賃を支払い、バスカードも勝手に駅までの運賃分引かれる


駅以外の途中のバス停で降りるときだけ申告する。逆に駅からのバスは、駅ではカードも通さず、申告もせずに黙って乗り、降りるときにカードや現金で運賃を支払う。それ以外では前から乗ってどこまで行くかを申告して支払いorカードを通す。整理券は存在しない。


実にややこしいが、乗客の圧倒的多数を占める途中バス停→駅、駅→途中バス停の場合、カードを使ったり、運賃のやり取りをするのは1回だけ。一番乗降のある駅のバス停で両方の扉をいっぺんに開けて、客をてきぱきとさばける。慣れれば実に合理的なシステムなのだ。


そうかと思えば、学園前からのバスは後ろ乗り、前降りの普通のバス。また、CICAのパンフレットによると奈良市内中心部は今も均一運賃制で前乗り後ろ降りらしい。


奈良の路線バスは奈良交通の寡占なのだが、この3方式が混在している。観光客の多い街だが、バスを使うにはちょっと高度な知識が必要。何とかならんものだろうか。
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