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ゲリラ雪

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下道(かどう)会総裁が「よしなしごと」をゲリラ雪のように、書くときは大量に、書かないときは放置気味に記します

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2泊3日四国一周 8 

きょうは午前7時すぎの列車で甲浦を出発、阿波池田を目指します。徳島方面は便数が少なく、乗り遅れると結構大変。寝過ごす不安もありましたが、予定通り午前5時に起きることができました。普段だと寝坊して焦ることもあるのに、旅先だと不思議なぐらいちゃんと起きられるんですよね。身支度を整えて外に出ると、ひんやりしていました。


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6時半前に出発。宿の方が「必要以上早起きして宿で朝食を食べるより、列車の中で食べられる方がいいだろうから」と弁当を用意してくださいました。感謝感謝。


阿佐海岸鉄道の甲浦駅は、中心部を挟んで旅館とは反対側のエリアにあります。約1.5kmの道のり。


昨晩バス停から歩いた小学校前の道を西へ戻り、広い道を挟んで家々が整然と並ぶ一角をてくてく。街外れにあるJAの手前で山側に右折し、川沿いにしばらく歩いてやっと駅が見えてきました。リアス式海岸が続く一帯の中で、これだけ広い平地はちょっと珍しいです。


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猛烈に何もありません。できたばかりならともかく、開業15年でこの状態。町営住宅っぽい家が何軒かあるだけです。ぼうぼうに伸びた雑草が風でザーッと音を立て、寂しさに拍車をかけます。


さらに5分ほど歩いて駅に到着。景色がずっと変わらないもんだから、実際の距離以上に遠く感じますね(^^; 駅は地元の婦人会が管理。小ぎれいに保たれ、ベンチに座布団もありました。昼間は売店も開き、レンタサイクルもあるようです。時間帯が時間帯だけにほかに誰もいませんが、人の手が入っている場所ってホッとしますね。


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阿佐海岸鉄道は旧国鉄阿佐線のうち東側の完成部分。土佐くろしお鉄道とは「生き別れの兄弟」といったところでしょうか。営業距離8.5km、甲浦、宍喰、海部3駅のみの小さな小さな三セク鉄道です。徳島・高知両県の、もっといえば四国の末端のわずかな距離を運行するため、経営環境の厳しさは並大抵ではありません。


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08年度年間の利用者は5万2800人。中国地方の錦川鉄道が26万2900人、井原鉄道が104万8400人(いずれも08年度利用者速報)であることを考えると、いかにお客さんが少ないか分かります。運賃も最大270円なので収入も少なく、開業以来4000-9000万円の赤字続き。08年度は6100万円の経常損失を計上しました。


しかもライバルがいます。


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牟岐行きバス13往復、大阪行き高速バス3往復が並走! 普通田舎で三セク鉄道が走るとバスは絶滅に追い込まれるのですが、ここでは健在。近距離も、レールがつながっているからこその長距離もバスに押さえられてしまっているのです。


確かに東洋町中心部はおろか、甲浦地区からでさえ遠い場所に駅があるので、バスの方が便利という人も多いのでしょう。「マイレール意識を持ってほしい」とは正直言いにくいです。(写真はホームからの眺め)


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大阪行きに至ってはJR牟岐線の特急と同じ本数です。徳島で高速バスに乗り換える場合に比べ1時間余計にかかりますが、運賃は格安きっぷを使った場合と比較しても2000円安い。そりゃあ総裁ならバスを選びます。


高校再編で06年3月に沿線の宍喰商高がなくなってしまったこと、バスの通学定期が大幅値下げになったことで、03年度に4万3600人いた定期券利用者が08年度には1万7700人まで激減(マイナス60%)。赤字の穴埋めに使う経営安定化基金も6535万円を残すだけになります。路線存続の危機です。 恐らく来年度に向けて徳島、高知両県、沿線町の間で今後の在り方を話し合うことになるでしょう。


ホームに上がると海部行き列車が止まっていました。


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反対側は室戸へ向かってぶつ切りにされていました。この先延びることはないでしょうし、この甲浦駅さえいつまで見られるか分かりません。切なさがこみ上げました。


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定刻になり発車。総裁たち以外に女子高校生が1人乗りました。長い長いトンネルで徳島県に入り、間もなく阿佐海岸鉄道の本社・車庫がある宍喰。ここは割と中心部に近い場所にありました。もう2,3人乗って出発。さらにトンネルをいくつか越えて、途切れ途切れに海を眺めたら終点の海部です。


広電宮島線の駅みたいな構造。向かい側ホームに牟岐から特急剣山になる阿波池田行きが止まっていました。構内踏切を渡って乗り込みます。


剣山だけ指定席がいっぱい。牟岐-阿波池田は1人分しか取れず、もう1人は牟岐-徳島、徳島-阿波池田で席を替わることに。どれだけ混雑しとるんじゃろう、と乗ってみると…ガラガラでした。ほぼ貸し切り状態といって良いでしょう。


指定席は2両目のほんの数列だけ。どうやら混雑するから指定席が取れないのではなく、指定席の数が少ないからすぐなくなるようです。ならばと指定席を放棄し、展望が利く1両目の自由席へ。もちろん車掌氏に権利放棄の旨は伝えましたよ。


ガガガガとエンジン音を立てて動きだしました。反対側ホームの甲浦行きには誰も乗らず、ホームもひっそりとしていました。海部-牟岐間は国鉄阿佐線建設へ1973年に開業した比較的新しい区間。15分ほどで牟岐に着きました。こちらは42年からある駅。前日から高規格路線ばかりだったので、久々の田舎の駅です。






特急剣山では車窓を眺めながら、どうすれば阿佐海岸鉄道は生き残れるかを考えていました。


まず上下分離は必須。高規格な設備の維持更新を自治体負担でできればかなり楽になるはず。なんせ営業距離は短いですから。


そして現状の路線網で続ける場合、JR線への乗り入れ再開は絶対条件でしょう。あんな短距離で乗り換えをさせられたらかないません。


大阪へ行くバスはありますが、県庁所在地であり、身近な都会である徳島へは列車しかありません。道路事情が悪い今ならまだ需要を取り込めるはず。特急のほか、できれば現在海部まで来ている普通列車もすべて甲浦まで延伸したい。実現すれば徳島まで直通11往復体制になり、バスが切り込みにくくなります。JRに土下座してでもお願いした方が良いと思います。


徳島へは普通運賃+350円で特急に乗れる「阿佐海岸きっぷ」があります。駅のほか地元商店やコンビニでも扱って買いやすくすべきでしょう。少なし大阪行きのバス乗車券は道の駅やホテルなどたくさんの場所で買うことができます。徳島市街で使えるクーポンを付けるのも良いでしょう。


あと、ウルトラCとして牟岐-海部間をJRから譲り受けるのもアリかとと。この区間、絶対黒字じゃないでしょうし、JRにしても悪い話ではないと思います。


どんなに営業距離が短くても、運転、検査、保線などにはある程度の人員が必要です。甲浦の折り返しで長い時間止まる列車が結構あって、距離が短すぎるとかえって非効率なのでは?と思った次第。海部-牟岐は普通列車でも15分程度なので、そこまで人、車両を増やさなくても対応できるのではないでしょうか。車両はJRからレンタルして、中古車両が出回るのを待てば良いと思います。


08年6月に回送列車が事故を起こして車両が足りなくなったとき、JR四国からキハ40を1両レンタルしました。その時の代金が年400万円。新たに買うことを考えれば安いもんです。もし上下分離とセットでできれば収益基盤がだいぶ安定するのではと思います。


課題はJRがどこまでふっかけてくるか、一部で運賃値上げになることを地元が納得するかです。


そしていずれの案にしても阿佐海岸鉄道側の信頼回復が急務です。回送列車が事故って2両しかない車両のうち1両がダメになってしまった、なんてことをやるとJR四国も安心して車両を貸し出せませんので。


もっとも、これらは旅で訪れてネットで調べた部外者の意見です。トンデモな意見も含んでいます。もし事実誤認などがあったらごめんなさい。


自治体・住民・事業者などによる「阿佐東地域公共交通懇話会」が交通再生計画をまとめて、本年度から実行に移しているそう。DMV導入の検討など面白い案も出ているようです。(甲浦駅の高架からどう下ろすの?、という気もするが) せっかくの地域インフラ。阿佐海岸鉄道の一日も長い存続を願います。






考え事をしたからでしょうか、気付いたら寝ていました。外を見たら阿南に着いたところ。たくさんの人がホームで待っていて、ここで座席が埋まりました。少しずつ沿線に建物が増えてきて、9時すぎ、徳島に到着。乗客のほとんどが入れ替わりました。


高架になっている佐古で高徳線と別れて、内陸へ向かいます。家族連れやお年寄りグループのほか、ローカル線に似合わないage嬢が犬と乗っていたりと多彩な顔ぶれ。かなり山間部に入っても高松資本のマルナカがあることにびっくりしました。


吉野川沿いに少しずつ山を登り続け、10時過ぎ、ようやく阿波池田に着きました。連休の中日ということもあり、座席の半分以上は埋まったままでした。甲浦を出て3時間強。徳島県の南半分をぐるっと回りました。


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