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ゲリラ雪

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下道(かどう)会総裁が「よしなしごと」をゲリラ雪のように、書くときは大量に、書かないときは放置気味に記します

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明延の火は消えず 1円電車を訪ねて4 

同じバスに乗ってきた全員が集合。元明延鉱山従業員さんのガイドで坑道に入ります。歩きやすいように照明がしっかりついているだろうと思いきや、中は真っ暗。ガイドさんの懐中電灯が頼りです。チリ鉱山のニュースでは「地底は気温も湿度も高い」と報じていましたが、明延は逆。ひんやりしていて長袖でも肌寒く感じるほどでした。床には鉱石を運ぶトロッコのための線路が今も残っています。普段だったらテンションが上がるところですが、気をつけないと枕木でコケそう。きょうは神経を遣います。

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入口の方を振り返るとこんな感じ。超スローシャッターで撮ったので明るく見えますが、実際は真っ暗です。

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洞窟って虫やコウモリがウゾウゾいるイメージでしたが、気温が低すぎるためか、こまめに人の手が入っているからか、うごめくものは見あたらず。しばらくまっすぐ進み、左に枝分かれしている細い道に入ります。天井が高くなり、行き止まりになっている場所へ。この真上が鉱脈だそうです。周りの壁と区別がつきませんが、玄人には分かるらしい。

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目をこらして行き止まりの奥を見たら光が差し込んでいました。細い穴が地上に続いているらしい。江戸時代に掘削した入口だそうで、昭和との技術の違いを感じます。

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メーンルートに戻って細くて急な、いかにも作業用の階段を昇ります。通路を進み再び天井が高い場所に出ました。よく見るといま歩いてきた通路の上層に別の通路があります。

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明延鉱山は奥に向かって通路を掘るだけではなく、縦穴・横穴を通し、ビルの階段・廊下みたく立体的に通路を確保したそう。掘削を重ねた結果、


総延長550km!


広島から明延よりも長い。日本の鉱山技術は世界有数とは聞いていました。実際のデータを目の当たりにするとよく分かりました。すごい、の一言。次に解説があったのはその一端を示すボーリング現場です。ボーリングや採掘ってドリルをぐいんぐいん動かして掘ると思っていましたが、実は空気圧とバッテリーを使っています。空気を汚し、引火の恐れのあるエンジンが使えないため。そしてこの機械も軌道を走る「車両」でした! 確かに、狭い坑道で物を運ぶにはレールを使うのが一番速いですから。

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細い階段を下りると、「車両」が続々登場します。まずは機関車。

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坑内を巡回する「パトロールカー」なんてクルマもいます。

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さらに奥には電車区?的な場所がありました。線路が何本も枝分かれし、ここにも機関車がいました。

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坑道に合わせてどれもかわいらしいミニサイズ。遊園地のゴーカートを見ているようです。しかしどれも作業員や鉱石を運んだ力持ち。ところどころ浮いているサビは日本の高度成長を支えた勲章です。歩くだけではなく、こういう乗り物で坑内を巡るツアーがいつの日か実現できればなと思います。


出口に近づいたあたりで右に曲がると、エレベーター場がありました。ビル工事現場よりもっと大きいタイプ。一度にたくさんの人や鉱石を運べるよう2階建てになっています。年季は入っていますが、一般的なエレベーターの2倍の早さで動くそう。荷物が多いと下りはさらに速くなるそうで、総裁だったら格子にしがみつきそう…。重機などは分解して運び、現場で組み立てたそうです。

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明延鉱山は学習の場以外の役割も担っています。天気の影響を受けない坑内は年間を通じて気温12~15度。この特性を生かして日本酒や醤油を熟成する場になっています。

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閉山当初は坑道をどう再利用するか試行錯誤がありました。そんな中、試しに市販のごくごく普通の日本酒をしばらく置いたらびっくりするほど美味くなったそう。ならばと当時の大屋町と南隣、宍粟市山崎町の山陽盃酒造がタッグ。地元産の有機米と氷ノ山のわき水を使った特製の日本酒を造るようになりました。「仙櫻」といい、毎年10月に蔵開き式をして、地元だけで売っているそう。これは飲みたい。そんな考えがアタマを巡るうち、出口が見えてきました。


明延鉱山は操業を停止し、水没処理が済みました。しかし地下深くにはまだ多くのスズが眠っています。「万が一の何かが起きて日本が海外からスズを輸入できなくなったとき、もう一度採掘ができるようになっています」。ガイドさんの言葉には「明延の火はまだ消えていない」という強い思いを感じました。鉱石を輸入できない事態は本来あってはならない。でもそのまさかの時には自分も採掘に加わる。鉱山の男の誇りを感じました。


シャトルバスで再びあけのべ振興館へ。特に案内がないのでスルーしていましたが、館内は1円電車が現役だったころの貴重な写真や図面が並んでいました。思わず声を上げそうになったほど。特に1円電車、神子畑~新井駅のバス、播但線の乗り換え時刻表と、カラー写真にはぐっときましたが、展示写真を撮るのはいかにもマナー違反な気がしたので控えました。恐らく今後も1円電車まつりに出展されると思います。是非明延で見ていただければと思います。

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鉄道の催しではおなじみの模型。ちゃんと鉱山仕様になっていました。

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最後におにぎりを食べ一服。左側は松茸むすびです。思わぬところで今季初松茸をいただきました。菜っ葉むすびは薄味で、松茸むすびと一緒に食べてちょうど良いぐらいでした。

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結局明延にはたっぷり3時間滞在。今まで知っているようで知らなかった鉱山の世界を学ぶことができました。操業していない坑道は真っ暗で無機質で落ち着かない場所。閉じこめられたチリの鉱山労働者たちが仲違いしたのも無理ありません。RPGをプレイするときには当たり前のように洞窟に入りました。勇者たち、正直すまんかった。あんな状況でモンスターなんか出たら冷静じゃいられんよなあ。


本当に貴重な体験ができました。地元の人に感謝します。いつまでもこの祭りが続きますように。
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