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ゲリラ雪

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下道(かどう)会総裁が「よしなしごと」をゲリラ雪のように、書くときは大量に、書かないときは放置気味に記します

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広島発 バスに揺られて 

岡山は昨春、広島へ異動になるまで3年間過ごした「思い出の地」。なじみの店に寄ってひと休みしたいところだが、この先早い時間にバスが終わってしまう地域もある。スローな旅のはずだが、一番スローでいたいところで急がねばならない。何かももどかしい。



15.宇野表町バスセンター9:29→10:44寒河車庫
(宇野自動車)
伊部 ひなせ・そうご
片上  日生・寒河

(運賃は830円)

080701このあたりの地図をご参照ください・終点に着いて幕が変わった後に写真を撮ったため、こんなあんばいになってしまいました。代わりに方向幕を割と似せたので許してつかぁさい)岡山のバスは前回到着した天満屋バスステーションを通るが、宇野自動車の場合は自前のバスセンターだけに立ち寄る。センターは石造りっぽい重厚な建物で、昔の銀行みたいだ。


中は広島バスセンターの待合室だけを切り取った感じ。オープンエア(日本語で言う吹きっさらし)の天満屋と違い、雨風をしのげるのはありがたい。バスが着くと、運転手が降りてきてマイクで案内。これを好機と「××には停まりますか」などと聞く客もおり、運転手と客の距離がとても近い。


宇野自動車はバリアフリーが叫ばれる以前から、車両に普通より一回り小さいタイヤを使い、ステップ高を下げて乗りやすくしたり、すわり心地のよいシートを採用したり、方向幕にローマ字ではなくふりがなを振ったり、と見識ある会社。座席が減ってしまうから現状のノンステップバスは入れない、など利用者本位の姿勢は高く評価されるべきだろう。岡山で中心部100円運賃や深夜バスを始めたのも宇野。某社にツメのアカをせんじて飲ましてやりたい。


「ひなせ・そうご」と書かれたバスは総裁を含め10人弱の客を乗せ、定刻通り発車。中銀本店前、県庁前を経て旧2号、現在の250号線を東へ走る。寒河は兵庫県境にある集落。岡山県内ラストランなのだ。


百間川を渡り、高屋から下にかけてはロードサイド店が並ぶ。広島で言えば54号の新国道(祇園新道ではない)や、宮島街道みたいな感じ。岡山に住んでいたころ、ずぼらで歩くのが嫌いだった総裁はクルマでこのへんまで買い物に来ていた。「勝手知ったる道」なわけで、車窓を眺めるたび、つらかったこと、うれしかったことを思い出す。


普段は渋滞する道なのだが、またしても空いている。奇跡はまだ続いているようだ。JR上道駅を過ぎ、バスはさらに加速。平島を過ぎるころには車内は3、4人だけになった。2号線に合流し、岡山県東端の備前市に入る。外はやっと晴れてきた。


そして10:15、久々の海。たった1日ぶりだが、ひどく懐かしい気がする。間もなく備前市役所に近い片上に着き、待ち構えていたお年寄り10人近くが乗る。かつて片上鉄道の片上駅があった場所である。バスに乗る人が集うのでにぎやかなことに変わりないが、野ざらしというのが何とも寂しい。


この路線には寂しいことがもう1つある。宇野自動車が今春、片上から終点寒河までの区間の運行を今年中に休止することを表明したのだ。渋滞による遅れ、沿線の人口減(これについては社会現象だが、効果的な対策を打たなかった備前市にも大きな責任があると思う)で採算が取れなくなったことが理由。宇野は補助金を受けず、自腹で運行することをアイデンティティとしている会社だけに、これ以上踏みとどまれなくなったのだろう。


今後については備前市が検討しているが、何でもない平日でさえ10人近くが乗る路線。田舎でこの人数は「多い」と言っていいだろう。多くの過疎路線のように、先細り、最後に消えていくことがないよう強く願う。


10人ほどの客は旧備前市内で降り、ほぼ貸し切り状態になったのもつかの間。日生病院前でお年寄りが5、6人乗ってくる。くどいようだが、1時間に1本走っていての利用者数である。


バスは窓を開ければ潮の香りがしてきそうな海沿いを快走。JR赤穂線のガードをくぐるところで250号線は山の方へゆるやかにカーブし、なだらかな上り坂を進む。最後はまた貸し切り状態になり、ほぼ定刻通りに寒河車庫到着。車庫敷地内での撮影になるので、ウテシに一言断ると写真に映ることに慣れていないのか、少し照れくさそうな表情を浮かべた。
080703
ここから兵庫県赤穂市の「槙」バス停まで約4キロ、一般のバス路線がまったくない。厳密に言えば、週2日、県境近くまで赤穂市コミュニティバス「ゆらのすけ」がやってくるのだが、きょうは運行日ではない。しかも槙でのバス発車時刻まで50分。そう、いきなり真夏の競歩大会なのだ。


クルマでは走ったことある道。寒河車庫から始まるゆるやかな坂を登りきれば県境だが、運動不足にはこれがこたえる。最初は歩道があったが、途中で途切れてしまい、トラックが来るたび身をすくめる。しんどいが、とにかく早く通り過ぎないと危なくって仕方ない。早足だから少し進むたび汗が吹き出る。ちょっと無茶なプランだったか。いや人間の歩く速さは時速4キロ。為せばなる。

「暑いー」と何回言っただろうか。ラーメン屋の向こうに坂のてっぺんが見えてきた。一瞬疲れを忘れ、歩みがさらに速くなる。運がいいことにクルマの流れが少し途切れる。そして10:58。
080702


ついに県境! やっと来たぜ関西!
もっとも槙までの4分の1ぐらいしか来ていないのだが。


(補足)兵庫県内バス情報掲示板さまの過去ログにあった書き込みによると、昭和30年代、神姫バスが姫路-日生直通便という、バス乗り継ぎの旅人にとって夢のような路線を走らせていたようです。1962年(昭和37年)に赤穂線が全線開業するなどして縮小の一途をたどりましたが、1971年(昭和46年)まで日生と赤穂は1日3往復、バスでつながっていました。
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