09« 1.2.3.4.5.6.7.8.9.10.11.12.13.14.15.16.17.18.19.20.21.22.23.24.25.26.27.28.29.30.31.»11

ゲリラ雪

  : 

下道(かどう)会総裁が「よしなしごと」をゲリラ雪のように、書くときは大量に、書かないときは放置気味に記します

スポンサーサイト 

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
スポンサー広告  /  tb: --  /  cm: --  /  △top

広島発 バスに揺られて 

県境を越えてからしばらくは下り坂。普段から歩くのは早いが、時間がせっているので、さらにせわしなく歩く。海に近いはずだが、見えるのはうっそうと生い茂る木々とコンクリートで固められたのり面、そしてアスファルト。無機質な光景が続く。せみしぐれと時々通るクルマのエンジン音が響く。首に巻いたタオルが、汗でぐっしょり濡れてくる。


と、前から自転車に乗ったメガネ少年がやってきた。リュックサックを背負い一心不乱にペダルをこぐ。必死の表情だ。西へはこの坂を登れば、岡山まで平坦。どこまで行くのだろう? (彼にとって)上り坂の途中であるここで立ち止まらせたら疲れが一気に出てしまう。「ゴールまで行けるといいね」と心の中で励ますだけにした。夏は男を挑戦に駆り立てる季節なのだ。
080901
県境から10分ほど歩いたところで福浦の集落が、そして海が見えてきた。いい加減クルマを避けるのに疲れてきたので、集落を通る旧道に入る。


写真中、赤い矢印の場所がJR赤穂線・備前福河駅。ここで「おや」と思った方はなかなか鋭い。播磨国であるはずの兵庫県で「備前」。そう、ここは昭和の大合併まで岡山県だった。当時は村を二分し、大モメにモメたらしく流血沙汰もあったとか。今はそんなことがうそのように静かな集落だ。道路わきの畑でおじさんが汗を流しながら草取りをしていた。福浦村の人にとってあのときの選択は正しかったんだろうか。それとも…。


などと考えているうちに、次のバスの時間まであと20分になった。いよいよ尻に火が付いてきた。


歩みを速めるうち胸が激しく鼓動し始めた。う、痛む…おかあちゃん、救心持ってきて! 汗が冷や汗に変わる。福浦の集落を離れ、ここで倒れたら誰も助けてくれんかもしれん。どうせ倒れるなら前向きに倒れたい…などと妄想するうち、ついに坂の下、「槙」バス停が見えてきた! ああ、ついに…。バスの時間まであと10分。勝利を確信した。胸の痛みなどどこかへ飛び、気付いたら走り出していた。

16.槙11:40→11:53赤穂駅前(ウエスト神姫)赤穂駅

(運賃は370円)

080902このあたりの地図をご参照ください)折り返しの赤穂駅行きは少し遅れてやってきた。ここまできたんだぁ。あらためて関西入りした感慨に浸る。


神姫のバスに乗るのは初めてだ。整理券を取ると「チン」と音が響き、前には幕巻き取り式の運賃表(広島バスや、広電バスの市内線にあったアレ)が鎮座する。運賃箱は投入口と両替のみで、カードリーダーなんてものはない。総裁が小学生だったころ当たり前に走っていた、ちょっと懐かしいバスだった。


兵庫最果てのバス停「槙」から乗ったのは総裁1人。にもかかわらず、ウテシがマイクで「本日もご乗車ありがとうございます…」とアナウンスし、ちょっと照れくさくなる。運賃表は広島にあったものとは違って放送と連動しておらず、ウテシが自分でボタンを押して回す。とってもアナログ。自分1人のためだけに回してもらっている感じで、歓待された気分だ。


乗って間もなく家が増え、ビルもちらほら見られるようになって赤穂の市街地へ。対応が丁寧だからだけではないのだろうけど、駅に着くころには平日昼だというのに5、6人乗っていた。


ちょうど昼時。正午、駅前にカーンカーンと鐘の音が響く。赤穂浪士が討ち入りのときに鳴らした鐘がモチーフなのだろう。にしても、毎日があだ討ちって(笑)


17.赤穂駅前12:24→12:50有年駅(ウエスト神姫)赤穂駅 根木経由 有年

(運賃は610円)

080903このあたりの地図をご参照ください)今回のウテシもとても丁寧。発車すると早速マイクでアナウンスする。さっきのウテシが特別なのではなく、これが神姫クオリティなのだろう。赤穂市民病院始発のバスは総裁を含めて3人ほどを乗せ、北を向いて国道2号線へ向かう。乗り合わせたおばちゃんたちは軽妙な関西弁でトーク。大阪のテレビ番組が目の前にやってきた気分だ。


河川敷の草が風にふさふさと揺れる千種川沿い。山陽道、山陽新幹線の高架と何度目か分からないぐらいの「再会」を果たし、こちらも少し眠気に襲われ始めた。


と、突如バスが2車線県道から「大型車通行不可」と書かれたほうへ進むではないか。これって大型バスじゃろ? 間もなく根木バス停を過ぎたところで、今度は「車両通行禁止」と書かれた方へ左折する


バスの車幅ぎりぎりの道がS字に曲がり、教習所のコース状態。ウテシが左右を確かめながらそろそろと丁寧に、しかし確実にハンドルを回し、進んでいく。さすが大型二種免。感心しているとさっきまで走っていた県道の続きに戻った。


ウテシが険道好きなのではなく、根木バス停に寄るためわざわざ遠回りして抜け道(「車両通行止め」は一般車向けの看板なのだろう)を使ったのだ。昨日に続く思わぬ体験に脳内アドレナリンが噴出する。


この路線は1951年まで走っていた赤穂鉄道(詳細はwikiの解説を参照のこと)をなぞる。鉄道遺構が見えやしないかと車窓を目で追うが、それらしきものは見当たらない。と、田んぼの向こうの細道を走る赤穂市コミュニティバスを発見。あちらなら細い路地にも入るので、見つけられるかもしれん。


さらに言えば赤穂は戦前に検討され、新幹線計画の原型になった「弾丸列車」のルート上で、実際に土地が買収された地域。ゆっくり探せば面白い発見があるかもしれない。


興奮冷めやらぬ中、2号線に合流。間もなく終点に着いた。結局総裁とおばちゃん1人が有年駅まで乗り通した。
080904
有年から相生市の「若狭野農協前」までは再度歩きになる。総裁が利用した有年行きの1時間後、1日1本の上郡行きに乗り、終点で播磨科学公園都市内の「粒子線医療センター」行きに乗り換えればバス路線はつながる。


だが上郡で3時間待ちになり、加東市社という姫路の北東にある街までしか行くことができない。さらに社へ着いても当日中に広島に帰ることができない時間。泣く泣くショートカットして時間を稼ぐことになった。まあ、一応ルールには反していないということで…。


なお、先ほど文中に登場したコミュニティバスに乗れば相生市境まで行くことができ、歩く距離を半分に減らせる。だが、いかんせんこちらの時間と合わない。あくまで社会実験中なので、利用者数が少ないとなくなる恐れがある。少しは貢献したかったんだけどなあ。


このほか、赤穂と相生を結ぶ交通手段がもう1つ。相生市には相生湾南西部に飛び地の壺根地区があり、そこと相生港を結ぶ船便があるのだ。


通学の小中学生が使うことから名前は「スクールボートつぼね丸」。地域の住民でなくても利用できる。道路だとかなり遠回りになることからそれなり需要があるのだろう。1日6便もある。ただ、壺根地区に隣接する赤穂市小島へ行くバスが極端に少なく、しかも船に上手く接続しない。


今回は外したが、いくつかのホームページによると、船から見る相生湾は美しいらしい。一部に時刻を掲載しているホームページがあるが、現在も同じ運行体制なのかは不明。
スポンサーサイト

コメントの投稿

Secret

△top

この記事に対するコメント

△top

トラックバック

トラックバックURL
→http://guerillasnow.blog49.fc2.com/tb.php/90-6546f634
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

△top

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。